Face Time と iChat

Macintoshを使わなくなってはや?年。最後のMacは初代フラットiMacなのだから、これまたずいぶん前の事になる。その間にiChatとやらが出てきたりして、たぶんすっかり違ったものになっているんだろうなぁと思う。iChatはすでに出ていたかな。AOLのアカウントもつかえたような気がする。

最新iMacの記事をぼーっと眺めていて

iChatの事を思い出した。

iPad TouchでもFace Timeがつかえるようになったわけなんだけれども。当然そのうちiPadでだってつかえるようになるのだろう。(iPadってマイクはないのか?Bluetoothでつなげればいいのかな)結局iOS端末でカメラと音声入出力と十分な処理能力+WiFiがあれば出来るわけで、iOSで出来るのであれば当然MacOS Xでだってできると想像できる。3G経由でなくて、メールアカウントでなぜか通話相手を特定できるのだから、どっかにメールアカウントでユーザー認証するサーバーがあって、そこを経由して最終的にP2Pの接続を成立させているのだろう。これはいわゆるIP通話を実現する機構として極めて一般的。

そうなると非常にシンプルな要求として、MacからiPhoneを呼び出せれば、もしくはその逆が出来れば便利なのではないだろうか?一つ問題を解決する必要はあって、メールアドレスを指定した時に、その相手が一体iPhoneiPodiPad等の携帯デバイスで呼び出されたいのか、Mac(デスクトップ、ノートパソコンを含める)のiChatで呼び出されたいのか、もしくは呼び出すのか、それを判断する機構は必要。でもそんなもの大した問題ではないだろう。(ソフトウェア的にという意味ではあるが)

で、そうなってくると次は、リビングに設置されるであろうApple TVとの関係。「テレビ電話が一般家庭に普及する」という話は、なんども上がって、なんども消えている。たぶん今回の3D テレビってのも同じ問題を抱えていると思うのだが、普及のための根源的な問題ってのはいつも見逃され、というよりもあえて目を閉じてマーケティングを行っているような気がする。

ステレオタイプの「電話」というものは、やっぱり耳にデバイスを当てて通話するもの。必要に駆られてヘッドセットを使う場面というのはたぶんに増えているのだが、じゃあ電話を受ける側がいつもいつもヘッドセットをもっているのか?というとそんなわきゃない。四六時中コールを受けるユーザーサポートでもあるまいし、ヘッドセットをつけたまま携帯もってうろつくか?

「ステレオタイプ」というものは、そうそう簡単に崩せるものではない。が、崩れるときは一瞬で簡単に別のものに置き換わる。携帯音楽プレイヤーといえばウォークマンだったはずなのに、あっという間にiPodになってしまった。iPodという名前が根付いたかというとそういう事はないのだけど、アップルのあれ、だろう。

じゃあテレビ電話の問題はなにかっていうと、結局デバイスを限定してしまっている事?そもそも心理的な問題とかあるわけではあるが、テレビ通話ができるのに映像を流さないっていう事と、そもそもテレビ通話の成立に条件があるというのはレベルが違う。

Skypeの通話クォリティがあがり、さらに一般電話へのコールができるようになったとき、冗談抜きに電話をリプレースできるチャンスがあった。リプレースとまではいかないまでも、電話網の一部に入るくらいは出来たのかもしれない。認証の問題がなければ。そこまで実現できないにしても、Skypeの認知度はかなり高く(これも限られた領域だとは思うが)、Voice over IPのデファクトスタンダードに結局なった。この状況でSkypeでテレビ通話をするか?というと、状況による、というのが正直なところ。しないわけではなくて、必要に応じて行う。それだけ言ってしまうと、なにをもっともな事をいうのか?ということになるのだが、出来ないわけじゃないのだけど、必要じゃなければしない、ここらへんの程度ってのが、テレビ電話の普及の鍵というか閾値ではないだろうか?

どこまでデバイスが普及するかが鍵なんだけど、家庭にある電話機というよりも受話器かな?それとテレビ(もしくはそれに付随するSTB)がリンクして、電話がかかってきた時に、必要に応じてテレビに映像を流す事ができれば、全画面である必要もないので、画面の一部に表示できれば。かなりおもしろい事になるのでは?

その時リビングにあるカメラの位置はどこになるか?画面をみて話をしたいので、テレビ側になるのだから、テレビ(もしくはSTB)に含まれる。とはいえテレビの正面に来て通話をするケースがどれくらあるのか?というとそれほどでもなさそうな気がするので、ある程度カメラの方向を調整できるような機構があると良さそう。今ならカメラサイズは小さくできるのだから、かなり目立たなくできるのではないだろうか?

音声はすでに受話器をつかって入出力している。そのまま通話をすればいいし、ハンドフリー通話機能なんてものは、最近の電話にたいがいついていると思うので(つける事はできるので)、あえてテレビのスピーカーを通して音を出す必要もない。すくなくとも音声入力は受話器を利用して、出力は切り替え可能にしておけば良い。

外から内へのながれとしては「固定電話」に電話をする。で、ビデオ通話がしたいのであれば、双方のなんらかのアクションで、リビングのテレビを映像出力端末としてビデオ通話に切り替える。帯域確保の観点からとりあえずWiFiに限定されるとしても、固定電話へのWiFi環境でのコールをIPベースのもの優先にしておけば。。。。

将来のApple TVやGoogle TVのあるべき姿がどんなものなのかまったく想像できないのだけれど、結構テレビ電話を取り巻く環境を変えうる、そんなデバイスなのではないだろうか?と、そんな事を考えてしまった。



そんな事を考えたのは、正直テレビ電話が求められるケースって
・ 恋人同士の電話
・ おじいちゃん、おばあちゃんに孫の様子を見せる
・ 長期外出中のお父さん(お母さん)が、子供といっても小学生(低学年?)までの子供と話す
以外、あまり思いつかないんだよねぇ。大きくなったら面倒だとおもうだろうし、それほど親しくなければあえて動画を流すってのも。こども同士ってのはもしかしたら結構使うのだろうか?でもきっとすぐ飽きて、必要な時だけって事になるとは思うのだが。

上記のほとんどのケースで通話の両地点で、テレビ電話をスムーズに行うための、ハードウェア、ソフトウェア、そしてそれを利用する人の技量が完全に満たされ、ビデオ通話の有り無しを自由に決定できる状況にはほど遠いなぁ、ってね。わざわざパソコン立ち上げる?わざわざテレビ機能付きの電話にする?したところで、そこまでいってテレビ電話する?

そんな戯れ言。